妊娠期間中のカイロケア

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 妊娠期間中もカイロプラクティックを受けることができます。以外に思われるかもしれませんが、妊婦さんのカイロプラクティックの需要(当院での)は少なくありません。

 妊婦さんへの施術は、横向きや座位、または膝を床に着けて体を支える立膝の姿勢で行われます。うつ伏せになることはありませんから、お腹が圧迫されることはありません。

 訴える症状としては腰痛よりもむしろ肩こり、胸背部痛が多い傾向にあります(「つわりが和らいだ」の声も聞かれることがあります)。鎮痛剤などの薬を控えたい妊娠期間中は「頭痛持ち」の妊婦さんに喜ばれていると思います。
 また、妊娠期間中は体が浮腫むため、手首などで神経が圧迫されて手指がしびれることがありますが、これはもちろん病気によるものではなく、妊娠期間中の"正常な範囲内で起こる異常"であって心配することはないのですが、カイロプラクティックのケアはこれらの症状緩和の助けになることがあります。

 妊婦さんへのカイロプラクティック・ケアは、妊娠10ヶ月でも受けることができます。妊娠期間中に施術を受けられた方には、出産後にもカイロプラクティックのケアを受けることを勧めています。




症例:妊娠10か月での骨盤の痛み

【臨床的特徴】

妊娠10か月の30代女性が左臀部の痛みを訴えている。3日前、椅子に長い時間座り立ち上がろうとした瞬間、臀部に痛みが走った。「トコちゃんベルト」をすると痛みは和らぐが、立つ・座るの体位変換は辛い。左を下にして寝ると辛いため左を上にするようにしている。

【介入と結果】

右仙腸関節に可動域の制限が確認された。施術は右仙腸関節に対して行われた。施術後、痛みは半減した。2回目の施術で痛みは消失した。

【考察】

妊娠後期は出産に備えて骨盤帯の靭帯を弛緩させるリラキシンホルモンが分泌されるため、仙腸関節はズレやすくなります。この症例では、右の仙腸関節の可動域が減少し、相対的に――ホルモンで緩くなっている――左の仙腸関節の可動域が亢進したために起こったものと考えられます。ズレを修正した後は「トコちゃんベルト」などで骨盤の不安定さを補うこもお勧めします。